そんなゆううつな私に追いうちをかけるかのように現れたのは私の悩みの原因、佐久間。



ふぁーと大きなあくびをしながら集合場所に現れた佐久間はどうやら私と同じく寝不足らしく。


ダルそうに歩くその姿はとてもじゃないけど合宿に行くとは思えない。


どうせ、佐久間のことだから寝不足の原因はゲームか何かだろうけど。


前もゲームで徹夜したって言ってたもんね。




「ねむっ……」

「………」



……はぁ。


なんだか私だけ悩んでるのがバカらしくなってきた。


佐久間は私と話さなくても別にいいんだろうし、私のことなんてきっと気にもとめていない。


だから“もういい”って言ったんだ。



……そうなんでしょ?佐久間。





「……ななちゃん先輩、ちょっとトイレ行ってきます」


「ちょ、六花、もうバスに乗るよ!?」


「すぐ戻ってきます」



依那ちゃん。

頑張れって言ってくれたけど、やっぱりダメみたい。


早くも挫折しそうだよ。


話しかけになんて行けそうにない。


だって、なんて話しかけたらいいのか分かんないんだもん。


ホント、どうしよう。