「お前、すっげぇタックル!」 「う、うるさい!急いでたの!」 私を指さしながらケラケラと笑う湯川くんにカァと顔が熱くなる。 ……最悪。こんなミス、佐久間がからかわないわけがない。 そう思っていたのに。 「気を付けろよ」 佐久間はまるで何事もなかったかのようにスルーし、私の横を通りすぎていった。