恋する君の可愛いつよがり。



「由弦くん、なんでこんな所にいるの?」



たしか、もうすぐ試合だったよね?



「試合が終わった途端六花ちゃんが勢いよく走って行ったから気になって」


「え、見てたの!?」


「うん。すごいダッシュだったね」


「あははははは……」



は、恥ずかしすぎる……。



あの時は佐久間に会いに行くことしか考えてなかったから周囲の目なんか気にならなかったけど、今思えば結構目立ってたかもしれない。




「その様子だと上手くいったみたいだね」


「えっ」



なんでそれを!?



「顔見たら何となく」



その言葉にボッと頬が熱くなって、慌てて両頬を隠した。



私、そんなに顔に出てるの!?