「お、いたいた」
「は!?え、ちょ……!!」
もしかして手繋いだままみんなの前に出るの!?
無理!!
「佐久間、ちょっと待って!」
「なんだよ」
繋いでる手を引っぱって引き止めると、佐久間は怪訝な顔で私を見下ろしてきた。
なんだよじゃないよ!
私たちいつも喧嘩ばかりしてたんだよ!?
それなのに、突然手を繋いで出て行ったらみんな驚くに決まってるじゃん!
っていうか、驚くとかそんなことより、恥ずかしいの!
あれだけ喧嘩してて結局好きだったのかよってなるじゃん!
「無理―!!」
絶対無理!
「お前のその無理ってどういう意味の無理なわけ?」