「え?」
「へ?」
佐久間でも高崎さんでもない声に慌てて振り返ると、すぐ真後ろに話題の張本人である由弦くんがいて。
「あ……、澤本せんぱ──」
由弦くんに聞かれた。
そう思ったのか、由弦くんの顔を見た途端にカァと真っ赤になった高崎さん。
その顔を見てようやく確信した。
高崎さんが好きなのは佐久間ではなく由弦くんなんだと。
「ほんとに由弦くんだったんだ……」
それは分かったけど、なんで私が高崎さんに恨まれてるわけ?
ううん、それだけじゃない。
由弦くんが好きならなんで佐久間に迫ってたの?
「ごめんね、六花ちゃん。まさか俺のせいだなんて思わなくて」
「え、由弦くんのせい?」
って、一体どういうこと?


