恋する君の可愛いつよがり。



「六花ちゃん、大丈夫?」


「……うん。大丈夫だよ。ありがとう由弦くん」



佐久間と高崎さんを見かけた聖南バスケ部の中に由弦くんもいたらしく、慶ちゃんから聞いたその日の夜に由弦くんからも電話がきた。



由弦くん曰く、二人の間には甘ったるい空気なんかなくて、どちらかと言えば不穏な空気が漂っていたらしい。



近くで見たわけじゃないから実際のところどうか分かんないけど。


それでも、二人で会っていたということは証明されたというわけだ。







「由弦くん、どこか行くの?」



確か、聖南の試合は藤ノ宮のあとだったよね?



「どこにも行かないよ。藤ノ宮の偵察しようと思って観客席に行ったらなながいてさ。六花ちゃんのこと聞いたら散歩行ったって言うから追いかけてきた」



「え、わざわざ追いかけてきてくれたの?」



「うん。気になったから」



「……そっか。ありがと由弦くん」



やっぱり優しいね。


そんな由弦くんだからなんでも相談出来ちゃうのかな。