ねみぃって……。
「え、ちょ、うそでしょ?」
まさかこの体勢のまま寝るとか言わないよね?
勢いで告白しようとしたことも忘れてベッドをバシバシ叩くけど、佐久間はうんともすんとも言わなくて。
「佐久間!!起きろー!!」
一瞬で寝入ってしまった佐久間に呆れつつもこの状況をどうにかしようと暴れまくった。
それなのに、私を抱き締めている腕は少しも緩まない。
あ、ありえないんですけど!!
それから、佐久間の抱き枕化した私は、二時間近くそのままの状態だった。
最初は恥ずかしさで身もだえてたけど、離される頃にはそんな恥ずかしさなんて飛んでいて。
腕が緩まなければ佐久間の腕の中で寝ていたと思う。
佐久間から解放された私はお風呂に入り、ベッドの下に布団を敷いて寝た。
けど、朝起きたらなぜかベッドに舞い戻っていて。
しかも佐久間の腕の中だったから本当にビックリした。
さすがにその時は叩き起こしたけど、起きた佐久間がなぜか機嫌良くて。
部活休んでデートしようなんて言うもんだから早々と家から追い出してやった。