「ってか、なんで誕生日のこと知ってんの?」
「……それは……ななちゃん先輩に聞いた」
「あー、先輩か」
納得、と頷いた佐久間にまた脱力する。
「……私もデートじゃないし。由弦くんは付き合ってくれただけ」
そうだよ。デートじゃないもん。
佐久間の誕生日プレゼントがなかったら一緒に出掛けるなんてことにならなかったし。
「サプライズは嬉しいけど、アイツと二人っきりってのが許せねぇんだよ」
「ちょ、うわっ」
またしても腕を引かれ、ベッドにダイビングする私と佐久間。
だから、突然こんなことしないでってば!!
「佐久間、重たい!」
「知らね」
知らねって!
仰向けの私とうつ伏せの佐久間。
ご丁寧なことに佐久間の右腕は私の首に乗っかっていて、腕一本なのにびくともしない。


