「佐久間にもそんな風に素直になったらいいのに」
「それが出来たら由弦くんに相談なんかしません」
「あはは。確かに~」
由弦くん、絶対私で遊んでるよね。
ケラケラと無邪気に笑う由弦くんにほんの少し殺意が沸いたけど、今日付き合ってくれたし許してあげることにした。私ってば超優しい。
「由弦くん、今日は付き合ってくれてありがとう」
ほぼ無理矢理に近かったけど、由弦くんが佐久間にプレゼントあげようって言ってくれなかったらこのリストバンドとも出会えなかったし。
感謝しなきゃね。
「どういたしまして。今度は佐久間のこと抜きでデートしよう」
「あは、あはははは……」
ダメだ。この笑顔、本気がどうか分からない。
嘘くさいとまでは言わないけど、それに近い感じがする。


