「ごめんごめん。機嫌直して?ね?」
「……由弦くん、分かっててやってるでしょ」
「ん?」
コテンと可愛らしく首を傾ける由弦くんはそこら辺の女の子よりよっぽどキラキラしてて、何をされても許してしまいそうになる。
イケメンってほんと得だ。
「由弦くん、プレゼントこれにする」
「それ?赤……というより、えんじ色?」
「うん。えんじっぽいよね」
手に取ったのは、由弦くんの言うとおり赤よりもえんじっぽい色のリストバンド。
上下に白のラインが入っていて、真ん中には有名ブランドのロゴが入っている。
確か、佐久間このメーカー好きだったよね。
持ってる物けっこうこのロゴ入ってるし。
よし、これにしよう。
「決まりだね」
「うん」
「あ、六花ちゃん」
「ん?」
店員さんを呼ぼうと振り返ったら、ちょうど由弦くんに呼ばれて。
なんだなんだと振り返る。
「リストバンド、六花ちゃんも色違いの買ったら?」
「……えっ!?」
色違いのリストバンド!?


