そんなこんなで一週間だけ付き合うことになった私たち。
一週間だけの偽りの恋人だけど、それでも好きな人と付き合えるのは嬉しいと思う。
けど。
「相原ー、瞬と仲良くやってるかー?」
男子バスケ部員に会うたび冷やかされのは正直気分が良いものではない。
っていうかそのニヤついた顔がムカツク。
「仲良くやってるよなー。ホラ」
「……って、ちょっ!」
掴んでいた手をひょいっと上げ、慎平くんに見せつける佐久間。
その手は上げる直前、佐久間の手によって恋人つなぎに変えられていて。
初めて絡み合うその指先に驚愕よりも先に羞恥が襲ってきた。
熱を帯びていく顔に動揺が隠せない。


