恋する君の可愛いつよがり。



「はっ!?」


まさかそんなことを聞かれるなんて思ってもいなかった私は、思いっきりマヌケな声を出してしまった。


だけど、佐久間はそんなの気にも留めていないのか、掴んだ左腕をさらに自分の方へと引き寄せる。



「……っ」



必然的に向かい合う形となった私たち。


佐久間を見上げた瞬間、一定のリズムを刻んでいた心臓がドクンッと大きく飛び跳ねた。



……佐久、間?



真剣な……というよりけわしさの方が勝っている佐久間の黒い瞳が、私をまっすぐ見下ろしている。



「なぁ、どうなんだよ」