「うーん……なんでそんなに……」
「……由弦くん?」
どうしたんだろう。
顔を上げた由弦くんが、私を見るなり動きを止めた。
というより、私の後ろを見ているような……。
「由弦くん?なにかあるの?……って、ちょ……!」
後ろを振り返ろうとしたその時、急に引っ張られた右腕。
「ゆ、由弦く……」
「シッ」
遊歩道からさらに奥へと連れて行かれた私は、私一人ぐらい余裕で隠れそうな大木にもたれさせられた。
由弦くんはというと、大木の向こう側を真剣な瞳で見すえている。
かたいその表情に、ゴクリ、生つばを飲み込む。
「……由弦くん、急にどうしたの?」
おそるおそるそう聞けば、
「リア充たちが来てたから」
まさかの返答が返ってきた。
「………へ?」
目が点になったのは言うまでもないと思う。
「え、まさかそれだけでここまで来たの?」
「うん」
な、なにそれー!!
意味深な顔で私の後ろ見るから、なにか霊的なものでも見えてるのかと思ったのに!
もう!由弦くんの馬鹿ー!


