女バスはもう3年が引退して、2年の代になった。 野々宮はキャプテンだからな。 ……でも、野々宮はだいたい登校が遅いからな。 ひとり、そう納得して女の子の顔を見つめ返した。 「~~~っ!!」 すると、顔を真っ赤にして言葉にならない声を発した女の子。 え、まさか体調が悪いとか? 「で、出直します!!」 さけぶようにそう言った女の子は勢いよく教室棟へ走っていった。 ……いったい、なんだったんだ? 首を傾げながらそう思いつつも、俺も教室へ向かった。