空が夕焼け色に染まるにはまだ少し早い時間。 私は教室で一人、身の回りのものを入念にチェックしていた。 「体操服よし。教科書よし。筆箱よし。押しピンなし。カバンノット湿り。むむ...。今日も平和なり」 全て異常なし。 信者さんたちはある日突然私への嫌がらせを止めた。 でも、もしかしたらまたしかねないから一応は警戒している。 「ゆーっいか!!」 「あ!!颯人先輩!!今、行きます!!」 教室の扉の前で私を呼ぶ颯人先輩の方へ急いで向かう私。 今日は颯人先輩の生徒会の仕事を手伝う日なのだ。