「交渉成立…だな。
じゃあ、何から話す…?」
「まずは、お前らの組織名を
聞いておこうか」
リーダーっぽい人の言葉に
そう返した柊先生。
すると、リーダーっぽい人が
分かりやすくギクッと体を強ばらせた。
……組織名ぐらいで、
何であんなに緊張してるんだろう?
「あー……。組織名……だな。
えーっと、その……「早く言え」」
言葉を濁して、なかなか答えない相手。
それに痺れを切らしたのか、
柊先生が答えを催促する。
「………ダークサイド」
……ボソッと。
聞こえてきた単語。
数秒後、単語の意味を理解した私は
思わず笑ってしまった。
「アッ………ハハハ!!」
だ、だって!
ダークサイドって、意味そのままじゃん!
もう少し、ひねった名前考えればいいのにっ。
「亜……亜琥亜っ。
笑ったら……し、失礼でしょっ…」
そう私に言ってくる氷華も爆笑していて、
説得力が全く無い。
見ると、ラボ内の(ダークサイドの人を
除いた)全員が笑っていた。
………雷君さえ、軽く口角をあげて
面白そうな表情をしていて、驚いた。
「だから、言うのが嫌だったんだ……っ」
苦々しい表情をしている、リーダーっぽい人。
私は、彼に少し同情する。
まぁ、こんな組織名だったら、
言いたくないよね……。
ひとしきり笑った柊先生は、
ゴホンと1つ咳払いをした後、
言葉を続ける。
「じゃあ、気を取直して……。
次はお前らの目的を聞こうか」
その言葉が聞こえた途端、
わたし達は笑うのをピタッと止め
気を引き締めた。
辺りに緊張感が立ち込める。
「……詳しくは知らねぇが。
俺の予想では、
多分…お前らが居るからだろ」
そう言って、リーダーっぽい人は
わたし達がいる方向をジッと見る。
しかし、わたし達には…。
……正確には、
さっきの言葉を理解したわたし達には、
彼の視線を見返す余裕は無かった。
