世界で一番、ずるい恋。





「私は貴方を本気で苦しめたかった。私のものにならないのが苦しかった」

「……うん」

「先生のことが入学した時からずっと大好きだった。だけど私は……」




何を考えてるか分からない無愛想な態度。

だけど本当は感情を表に出すのが下手で、不器用なだけだった。




「気付けば律のことを好きになってた……っ」




誰よりも優しくて真っ直ぐな愛をくれる律に、気づいた時には惹かれていた。




「先生、本当はね……ずっと謝りたかった。たくさん傷付けて、困らせて、苦しませて、ごめんなさい」




やっと言えた、嘘のないごめんなさいの一言。





「……こんな私のそばにいてくれて、想ってくれて、大切にしてくれて、ありがとう」

「……こちらこそ、ありがとう」



私は精一杯笑った。

そしたら先生も笑顔を返して、私を抱きしめた。




「……じゃあな、茜」