何も相談しないまま確実に道を踏み外す私を、いつ見放されてもおかしくない私を、必死で引き留めようとしてくれた。
いつだって強くて、真っ直ぐで優しかった陽果は、どんな思いで私を見てたの。
それに、律。
もし、本当に律が私のことを好きなら、どんな想いで、私の傍にいたの?
先生を想って、時には憎んで。そんな私の誰よりも近くにいたのに……。
勉強会の時、どんな想いで背中を押してくれたの?
泣き崩れる私を抱き締めてくれたのも、手伝うって言ってくれたのも、あの優しさや、あの笑顔の裏には、どんな想いがあったの?
色んな人の色んな思いを考えると、どうしようもないほどの罪悪感に襲われる。
だけど、やってしまったことは既にどうしようもない。
自分がしようとしたことの、してしまったことの重大さ、自分の身勝手さが、どれほどの人間を苦しめたか、今ようやく気がついた。
私は……どうやって罪を償えば良いんだろう。
「ごめ、ん…ごめんなさい……」

![[短編]初恋を終わらせる日。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.795/img/book/genre1.png)