世界で一番、ずるい恋。





「千堂くん、壊れてくあなたを見ながら苦しんでた。ちゃんと、傷付いてた」

「……せ、んどうくんって……律?」

「なに?その信じられない、みたいな顔」




みたいな、じゃなくて本当に信じられない。

だって、律が私のこと好きだなんて…。



だって、律は先生のことが嫌いだから、私のことを手伝ってくれたわけで。

傷付くだなんて、そんな素振り見せなかった。



……あれ、本当に?




" お前が、辛そうだと俺も辛いんだよ "



家庭科室での律の言葉。



" 千堂くんじゃダメなの!? "



文化祭の時の陽果の言葉。

よく考えてみれば、色々思い当たる節はある。



有り得ないだなんて言い切れない。



それに私はずっと目の前で見てた。

辛そうに笑う律を、笑えなくなる律を、見て、気付いてた。


図書室で仲良くなれた、あの頃の律とは明らかに変わってた。


でも、一番変わったのも、変えてしまったのも、私。





「ムカつくのよ!あんたのその鈍さが無意識に回りの人間を傷付けてるの!あんたのせいで、こんなことになったのよ!」