「どう、して……」
もう、無理なの。
無理だよ、無理に決まってる。
陽果の親友だった阿波 茜は、もういないの。
「私何でもするよ!だから、茜……っ」
勢いよく顔をあげた彼女に、胸がズキンと痛んだ。
涙でぐちゃぐちゃになった顔。
それなのに、私の傍にいたいと訴えかける瞳。
温かくて優しくて、私には勿体無い。
「陽果だけは、ダメなの」
「何で、千堂くんは良くて私はダメなのっ!?」
「……知ってたんだね」
少しだけ目を見開いて、ばつが悪そうに顔をそらす。
そして、力なく頷いた。
……そっか、陽果は全部知ってたんだ。
だから尚更、辛かったんだね。
苦しくて堪らなくて、どうしたら良いかが分からなかったんだね。
確実に間違った道を歩もうとする私をどうしたら良いか。
そして、どうして自分には頼らなくて律の手を取ったのか。
私にとって、自分って何なのか。

![[短編]初恋を終わらせる日。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.794/img/book/genre1.png)