「本当に、ごめーー」
「言わないで!!」
陽果に謝られてしまったら、自分のバカさ加減に、汚さに、消えたくなってしまう。
私を抱き締める陽果から、そっと離れる。
「陽果は、悪くない」
目を見て、まっすぐに伝える。
陽果が罪悪感を感じる理由なんて、ひとつもないんだよ。
だって、陽果に罪なんて無いんだから。
有るわけないんだから。
「だから、陽果。……笑って?」
「……茜…」
そう言うと不格好だけど、陽果はふにゃりと笑って見せた。
まだ、前みたいには笑えてないけど、きっと大丈夫。
陽果は、笑ってて。
ううん、笑えるよ。
だって、あなたはまだ綺麗なままだから。
こんなどうしようもない私のために胸を痛めて、悩んでくれるほど綺麗な心を持ってる。
だから、陽果?
「陽果は、笑ってて」
「……私は?」

![[短編]初恋を終わらせる日。](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.794/img/book/genre1.png)