俺とメイドさんが病院に駆けつけると、戸上の家族がみんな揃っていた。 全身鱗に覆われて、横たわる戸上。 「兄ちゃん!俊兄ちゃん!」 渉くんは声を上げて泣いていた。 「…すまない。苦しむ俊介を見てられんかった。」 おじいさんは辛そうに頭を下げてきた。 痛みを鎮める強い薬を飲んだ戸上は、薬の副作用で植物人間になってしまったのだ。 泣き崩れる戸上のお母さんの肩をお父さんが支えていた。