体操座りと救世主


「雅也、日野、」

「なん?」

「ごめん俺、戸上んとこ行ってくる。」

「へ、」

気付けば走り出していた。

「文ちゃん!」

「タケちゃん!?」

2人の声を背中に受けながら、俺は全速力で走る。

自分でもどうしてこんな行動をとっているのかわからない。どうしてこんな気持ちになっているのかわからない。

人混みをかき分け走った。汗だくで気持ち悪くなるのも、買った食べ物がぐじゃぐじゃになるのもかまわずに走った。