『僕の力は、あらゆるものの蘇生と回復。ご主人様が操る言霊の力を増幅させます』



「海・・・」



「俺は・・・ 生きてるんだな・・・」



「私がそう、願ったの・・・ 海には、生きてて欲しいから・・・」



『海様、貴方には新しい命を吹き込みました。もう傀儡ではありません。これからは、人として生きてください。
それが、ご主人様の望みなのですから・・・』


「この式神は・・・?」


「北条家に代々伝わる式神の夜刀よ。この子の力で、海は生き返ることが出来たの・・・」


海は、夜刀と風を交互に一瞥し、そして自分の手のひらを見た。


何か、自問自答しているような表情をしている。