「はい。では・・・」


そう言って、凪自ら御簾を外しにかかる。


「・・・女の子・・・?」


御簾の中から現れたのは、何処からどう見ても十歳にも満たないような女の子だった。


「お初にお目に掛かる、光巫女。ワシは初代光巫女である椛の妹、蓮華と申す」


「妹って・・・?でも、初代光巫女って、千年も前の人物のはずですわ。その妹なんて生きているはずが・・・」


風が声を荒げるのも無理はない。千年前の人物がこんなところにいるわけがない。