「おはようございます、菖蒲様。何やら顔色が優れないようですが?」


菖蒲は風と海を南川家へ下宿という形で住めないだろうかと考えた。千影や母に申し出たところ、”菖蒲が世話になった人達なら”と、二つ返事で快く引き受けてくれた。


「夢見が悪くて・・・ でも大丈夫。たぶん疲れてただけだと思うから」


「菖蒲様は前にも一度夢うつつの呪にかかっています。用心に越したことはありません。少しでも何か異変があった場合、俺たちにすぐに知らせてください」


「海はいつも心配ばっかりだね・・・」