その場所には琥珀しか残されておらず、桜がまた行方をくらませたことを物語っていた。

桜が術者でなかったということは、犯人は別にいるということだ。

「主様を追わねば」

幸運にもここには風が流れている。その風に乗って行けば、円に最も早く追いつくはずだ。

琥珀は、何か見落としているような気がしたがその場を後した。