魑魅魍魎が活発に行動する丑三つ時。

円たちは、菖蒲にかけられているであろう呪を祓う準備を進めていた。

「お前は安心して眠っているだけでいい。ここからは封魔師の仕事だ」

「あ、一人で眠れないなら僕が添い寝してあげようか?」

「えっ!いや、一人で寝れますからっ!!!」

制止しようとしているにも関わらず、菖蒲の布団の中に入ろうとしている凪の手の甲に、円は懐に忍ばせていた札を押し付ける。