小柄な男は転がっている 男達を跨ぎながら、 「海凛ねぇー。」 と、呟いていた。 「お友達ごっこをしてるって だけで虫唾がはしる。 その上コソコソと嗅ぎ回られちまったらなぁ」 ふと、真っ黒な夜空を見上げ、 一瞬微笑んだかと思えば 尖ったナイフの様に冷たく笑い 「俺に自分から関わって来た事、 後悔させてやるよ。」 そう言うと、救急車の音に背を向け 暗闇の中に姿を消した。