「じゃあ、あたしがひかりに協力してあげる」

「……え?」

「日曜日、4人で遊園地行こうよ」

そう言って、一体どこから取り出したのか、優衣がテーブルの上に出したのは、隣町にある遊園地のチケット。

「4人……って」

「ひかりと石丸くんと、直くんとあたしの4人」

片手の親指以外を立てて、にっこりと笑う優衣。

あたしは、

「え……えぇっ!?」

目玉を飛び出させそうな勢いで、声を上げた。

「いや、でも2枚しかないじゃん! 直大さんとふたりで行っておいでよ!」

「ううん。もう2枚あって、直くんが持ってるの」

「えっ」

聞くところによれば、直大さんの友達がバイトをしてるらしく、有効期限間近のチケットを4枚ほど貰ったらしい。

「や、でも……ふたりの仲を邪魔しちゃ悪いし」

「邪魔なんて、そんなことないよ。あたしもひかりが居てくれた方が、素直になれるような気がするし……」

「逆にお願い」と、両手を合わせられて、返事に困る。