こっちを向いて、恋をして。



お腹が重い。
心も重い。

代わりに軽くなったお弁当箱を片手に、あたしは自分の教室へと戻る。

『あまり上手くいってないかも』

優衣のその言葉が、ずっと頭の中をぐるぐるしてる。


「どういうこと?」って、あたしと友達が聞いても、「そんなに大したことじゃないんだけどね」と、詳しい理由は教えてくれなかった。

だから、尚更。

あたしが知っている事実は、“上手くいってない”ということだけで……不安にならずにいられない。

何が不安……って、それは。


教室へと入って顔を上げると、バッチリ目と目が合ってしまった。

その相手は、朝日。

ドキッとした後、先にパッと目を逸らしたのはあたし。

そのままツカツカと、自分の席に一直線。


優衣のことを知りたいっていう、朝日の気持ちは分かる。

だから、ちゃんと学校に来ていることくらいは、教えてあげようと思ってた。

だけど、教えてあげられなくなった。

だって……。