今だって、とても不思議。
どうして今、朝日と一緒にいるんだろうとか、手を握ってくれているんだろうとか。
説明されても、不思議なことはいっぱいあって。不思議だから、いつかなくなってしまいそうで。
「……消えないわたあめ、あればいいのにね」
「は? 何それ」
「そんなに好きなわけ?」と、苦笑する朝日。
好きだよ……。
「すき」
「うん」
「すき」
「うん」
ギュッと、手を握る力が強くなる。
この世には、もしかしたら消えてなくならないものなんて、ないのかもしれない。
だけど、
この手だけは信じていたい。