こっちを向いて、恋をして。



「うん、可愛い」

ポンと肩を持って、優衣が微笑む先は、鏡の中のあたし。

浴衣なんて、小学生以来かもしれない。

だから、お母さんに「着付け方分からない」と言われ、優衣に頼んだのだけど……正解。

合わせ方などとても綺麗で、淡い水色の上品さが引き立っている。


「すごい優衣!あたしがちょっと大人に見えるんだけど!」

ポニーテールにした髪も、優衣がやってくれた。

髪を揺らしながら、ピョンピョン跳ねて喜ぶと、

「楽しんでおいでね」

微笑んで言ってくれた言葉に、顔を紅くして頷く。


いつもだったら、このまま優衣と一緒。

だけど今日は、ちょっと違う。

これから会う人は……朝日。