こっちを向いて、恋をして。


次の瞬間、朝日の顔が一気に近付いてきて……そして。


息が出来なくなった。

重なったのは、朝日の口とあたしの口。


「……好きだ」

ゆっくりと離れて。

さっきまで触れていた口が紡いだ言葉は、変わらない。


「待ってよ……」

ひとりでそんなに走っていかないで。

あたしはまだ、追いつけない。
頭の中、全然追いついてない。

……でも。


朝日があまりに真っ直ぐに、あたしを見つめるから。

好きだと言ってくれてることは、やっと理解する。


「何で……いつから……?」

「圭太と付き合い始めた頃から」

「何それっ、遅いよ」

ポカッと、あたしがグーパンチをぶつけると、いつもなら言い返してくる朝日が、素直に「うん」と頷いて。

「遅いって自分でも思ったから、諦めようとした。でも、無理だった」

淡々と話される内容に、


「――ずるいっ!」

あたしは下唇を噛む。