こっちを向いて、恋をして。



「えーっと、どこに行けばいいのかな? ひかり、何か聞いてる?」

「ううん……」

今日、朝日達が対戦する、相手チームの学校の前。

あたしと優衣は、横に並んで立ち尽くす。

試合をする場所。相手の学校の名前は聞いていたけど……ここからどうすればいいのか分からない。


「勝手に入っちゃっていい……のかな」

練習試合だから、チケット的なものはもちろんなくて。

グラウンドまで行ってみれば、うちの生徒もいるんだろう。

でも……他校に勝手に入るのって、気が引ける。

どうやらそれは、優衣も同じみたい。


ふたりして顔を見合わせて。

「どうしよっか」って、呟いた時だった。


ブルブルと震えた、あたしのケータイ。

「あっ!」

表示された名前に、あたしの表情はパアッと明るくなった。