こっちを向いて、恋をして。



「ひかり、大丈夫?」

「え?」

「顔、どんどん赤くなってるけど」

「あー……」

おでこは空いていないから、頬に両手を当ててみる。

すると、自分の手のひらでも熱いことは充分伝わってきた。

「熱、また上がり始めた?」

優衣の問いかけに、こくんと頷く。

「でも、大丈夫」

これは、風邪とは別の熱だから。



翌日、まだ少し微熱ぎみではあったけど、これ以上授業に遅れるわけにはいかなくて、学校へ行った。

……なんていうのは立て前で、本当は土曜日のため。

学校を3日も休んでおきながら、遊びに出かけるなんて、許してもらえそうになかったから。


朝日に会うのは緊張したけど、拍子抜けしちゃうくらい普通で。

「プリントとか、ありがとう」って言ったら、「別に」って。

あまりの素っ気なさに、意識しまくってプールにまで落ちた自分が、バカみたいにも思えた。


もしかしたら、あたしの考えすぎで。

大した話じゃないのかも……なんて思い始めながら、土曜日を迎えた。