こっちを向いて、恋をして。


「それ集めてくれたの、石丸くんみたいだよ」

「へ……?」

優衣の言葉に、目をまん丸にする。


聞けば、今日の放課後。
配られたプリントなんかと一緒に、これを優衣の所に持ってきたそうで。

「渡して」って、頼まれたそう。


「石丸くんも心配してたよ。お見舞い一緒に行く?って、誘おうかとも思ったんだけど……」

「っ!?」

ぶんぶん!

今更ジェスチャーしたところで遅いのに、あたしは首を高速で横に振る。

すると、優衣はクスッと苦笑して。

「うん、そう言うと思った。それに、石丸くん呼んだら、熱もっと上がっちゃいそうだからやめました」

イタズラにペロッと舌を出す。

その姿は、女のあたしから見ても可愛いけど……。


「もう、優衣までからかわないでよー」

ベッドの上。前のめりに倒れる。
このままべたーっと、スライムにでもなってしまいたい気分。

そんなあたしを見て、優衣はごめんごめんと謝って。

「でも、土曜日までに治さなくちゃね」

と、微笑みかけた。