優衣はホッとした顔をすると、スカートのプリーツを綺麗に直して、ベッドの前に正座して。


「今日作ったゼリー、おばさんに渡してあるから、また食べて」

と、「調理部からのお見舞い」という言葉を付け足して、微笑んでくれた。


「ひかりが風邪とか、みんなびっくりしてたよ?」

「それはどういう意味ですか」

あたしだって、風邪くらいひくってば……なんて思っていると、


「プールに落ちちゃうんだもんね」

クスッと優衣が笑って。


「えっ、まさかそれ言っちゃったの!?」

「うん」

「……」


わー……。

さっきとは打って変わって、『ひかりらしーい!』って、みんなで笑っているところが想像出来る。


「言ったらみんなね」

「あたしらしいとか言ってたんでしょ」

「え、何で分かったの?」

可愛らしく首を傾げる優衣。

……そりゃあ分かりますとも。
あたしって、そういうキャラだもん。