こっちを向いて、恋をして。


思い出すと、今でも自分が嫌になる。

謝るどころか罪悪感で、しばらく圭太の顔も見れなかった。


だから……せめてもの償いのつもりだった。

目立つこと、欲しがるもの、全部圭太に譲って。
自分は何の名誉も地位も、いらないと思っていた。

……でも。


『勝手にんなことされても、嬉しくねーんだよ!』

今までやってきたことが、ただの自己満だって気付いたのは、昨日。

胸ぐらを掴んで、怒鳴りかかってきた圭太の様子は、“たった今、初めてムカつきました”って、感じじゃなかった。

多分ずっと、嫌な思いをさせていた。


「……ごめん」

やっと。
一番伝えたかった言葉を口にする。

すると圭太は、「はぁー」と、大きなため息をひとつ吐いて。

「俺さ、あん時から朝日のことが、すっげー嫌い。でも……お前とサッカーすんの、やっぱ楽しいよ」

フッと笑顔を浮かべた。