……まさか、あんな風に怒鳴られるなんて思ってもみなかった。

『え、マジで?』って、何だかんだ言いながらも、引き受けてくれると思ってた。

……いや、違う。

本当は薄々気付いてた。



先輩の代わりのレギュラー入りを、圭太に頼んで怒られた……翌日。

いつものようにスポーツバッグを肩に下げ、登校した。

詰め込んだ荷物は、特に昨日と変わってはいないはずなのに、今日はずっしりと重く感じて。

それはきっと、圭太への罪悪感と。

それから……。



開きっぱなしになっていた教室のドア。

足を踏み入れる前に目に入ってしまったのは、隣の席の……あいつ。


何で……。

いつもはもう少し後に来るか、岩崎の所に行っていて、いないのに。