こっちを向いて、恋をして。


斜め上から覗いて見えたのは、サッカーゲームのタイトル画面。

あたし自身はやったことないけど知ってる。
サッカー部の男子を中心に流行っていて、中村くんもやっていたから。

毎日ログインするとアイテムが貰えるだとか、イベントが開催されている期間があるとか何とかで、とにかくケータイを手放せないらしい。


あたしは罪悪感で「うっ……」と言葉を詰まらせながら、

「でも、いいじゃん!おかげで本物の方がはかどったでしょ?」

何とも無理やりな言い分を返した。

その時、だった。


「……」

朝日は何か考えるように口ごもって、「そうだな」と、ひと言。

ふと、さっき男子と話していた時のことを思い出す。

やっぱり何か考えるように口ごもった朝日。


『もしかして、そっちでも処分喰らった?』

冗談半分で言った、男子の言葉が頭の中をかすめる。

もしかして……。


「部活で何かあったりした……?」

訊ねると、朝日はあたしの顔を見て、きょとんとした。

その表情の意味が、あたしには始め分からなかったけど、

「何つー顔してんだよ」

フッと朝日は苦笑して。

「大丈夫だよ。心配されるようなことは別にねーから」

続けられた言葉に、自分の感情が顔に出てしまっていたんだということに気付かされた。