こっちを向いて、恋をして。


えっ、何で!?

思考が一旦停止する。

よくよく考えてみれば隣の席なんだから、もうすぐ授業が始まるというのだから、こっちへ歩いてくるのは当たり前だ。

だけど、あたしの体は硬直して――。


「なに不気味な笑顔浮かべてんだよ」

ぐわん。

声と一緒に、視界が傾く。

それは、朝日が後ろを通り過ぎようとした瞬間、あたしの頭に手を乗っけたから。

伝わる力のままに、動いてしまった首。


「なっ!不気味って!」

傾いてしまった頭を、ひょこっと元に戻して朝日を見る。

「かわいいの間違いでしょ!」

ドキドキする鼓動を隠して、いつもの調子で……と、言ったのに、

「あー……はいはい」

いつもと違ったのは、朝日の方。


軽くあしらうような言葉さえ一緒だけど。


どうしてそんな……笑ってるの?