こっちを向いて、恋をして。



「あたしには知る権利があると思うんだけど!」

翌日、金曜日。
優衣とお昼ご飯を食べた後。

やっぱり居ても立ってもいられなくて、廊下に中村くんを呼び出した。


「どうしても嫌いだって言うんなら教えてよ。理由を」

ずいっと一歩近付くと、何がおかしいのかクスクスと笑う中村くん。

何だかこのまま、はぐらかされてしまうような気がして。
そうはさせないと、睨みつける。

すると、

「理由なら前に言ったじゃん」

と、中村くん。

「そうだけど……」

『偽善者だから』っていう、あれじゃ納得出来ないよ。

だって……。

「普通に仲良さそうにしてるじゃん」

言い逃れはさせない。
嫌いなら、どうしていつも一緒にいるの?

昨日のあたしの指摘が、どうしても間違えてるとは思えず、追い詰めるようにじっと見つめる……と、


「じゃあ、ちょっと耳かして」


言ってるそばから、中村くんの手が伸びてきて……。