こっちを向いて、恋をして。


たぶんかろうじて女だけど、頬をほんのり赤くしていると、

「頑張ってね」

と、何でもない顔をして優衣が続けた。

「ちゃんと分かってもらえるといいね」

何でもない励ましの言葉が、少し重たく乗しかかる。

分かってもらえるかな……。

あたしは馬鹿だし、説明とか難しいことは苦手だから、正直自信はない。

……だけど。


昨日、「焼けたよ」って言って、オーブンからケーキを取り出した優衣の笑顔に、わくわくして、ほっこりした。

何だかとっても嬉しくなった。

だから、きっと……大丈夫。


「……うん、頑張る」

あたしは優衣に向かってこくりと、力強く頷いた。