こっちを向いて、恋をして。



コイバナは女子の大好物。

教室へ戻ると、「何話してきたのー?」とかって、ニヤニヤと笑みを浮かべる女子数人に囲まれた。


昨日に引き続き、事情聴取みたいな質問攻めから解放されたのは、チャイムが鳴ってからで。

何だかどっと疲れた気もするけど、少し助かったかもしれない。

だって……。


恐る恐る、あたしは自分の席に着いた。

隣には朝日。

気付かれないようにチラッと目を向けると、朝日は頬杖をついて、窓の外を見ていた。


……ほら、やっぱり。
こっちを気にする様子もない。

意識しているのは、あたしばかりで。
中村くんと仲良くしていても、朝日はショックなんて受けてくれない。

中村くんの読みはハズレだよ。
ことごとくハズレ。


分かってはいたけれど、ほんの少しガッカリしてしまっているのは、昨日あんなことがあったから。

思い出せば、掴まれた部分が、今でも熱くなる……

って、ダメダメっ!