こっちを向いて、恋をして。



「へー……そんなことが」

優衣には先に帰ってもらって。
寄り道した先は、某ハンバーガーショップ。

あの時と同じ席に座り、目の前にいる人も同じ。

何か考えるように……でも、薄ら笑いを浮かべるのは、中村くん。


『もしもし大西さん?どこにいんの?』って、電話がかかってきて。
玄関で落ち合ったあたし達は、その足でここに。

聞いて欲しい話があるから……って誘ったのは、あたし。

そしてその話は、他でもない朝日のことで。

今さっき教室で起こったことを、あたしは包み隠さず中村くんに話した。


普通こんなこと、“彼氏”に話さないと思う。だけど、あたしの場合、“彼氏”だからこそ話さなくちゃって思った。

多分中村くんも、この意味を分かってくれている。

だから、特に動揺とか、そんな雰囲気はなくて。


「それでね……」

朝日に近付いて、再度自覚してしまったら、もうダメだった。

どんなに蓋をしようとしても、跳ね上がって、溢れて。


あたしは今も、やっぱり朝日が好き――。


だから、