こっちを向いて、恋をして。


助けて貰ったはずなのに、とてもそんな風には思えない。

最悪すぎる思い出。

それを作ってくれたのが、他の誰でもない……朝日だった。


「聞いてよ優衣っ!」

怒りで拳を震わせながら話したことを、今でもよく覚えてる。

「そんな人いるんだ」

と、優衣は目を丸くしてて。

まさかふたりがクラスメートだったなんて、思いもしなかった。


そして、次に朝日に会ったのは、

2年生になって、初めて入った教室。


今年も優衣と一緒になれなかったと、肩を落として踏み入れたそこには、

思わず後ずさりをしてしまったくらい、嫌な人がいた。

「あっ、あっ、あの時の……っ!」

口をパクパクさせながら、指をさして叫んだあたし。

対する彼は、

「……」

一度向けた顔を、無言のままフイッと逸らした。

覚えてないとは言わせない。
シカトですかいっ!

やっぱり最低な奴だと、あたしも顔を逸らした。

この人とは絶対口を聞かない、関わらない……と、心に決めて。