こっちを向いて、恋をして。


音を立てないように、ゆっくりとスポーツバッグを机の上に置く。

腕の合間から覗く、夕焼けに照らされた寝顔。


こうして見ると、結構可愛い気もしなくはなくて……。


……って、大西相手に何考えてんだ。

ふるふると首を横に振って、机の隣にかけた勉強用の鞄を取ろうとした。

その時、


「んっ……」

聞こえた声に、隣を見る。

すると、両腕に顔を乗っけたまま、大西が目を開けて。

「……」

まだまどろみの中にいるのか、トロンとした瞳。

そのまま5秒ほど、じっと俺の顔を見ていた……と、思ったら。


「あ……えっ!? 朝日っ!?」


急に現実世界に戻ってきたようで。
ガバッと勢いよく、起き上がる。


その反応、俺の方がびっくりするんだけど。

思いながら「おはよ」と、とりあえず挨拶すると、

「おはようございます……って、何で!?いつからっ!?」

さっきまで閉じていた目を、真ん丸に見開いて。大西は聞いてきた。