こっちを向いて、恋をして。


……うん。予想はしていた。

でも、いくら何でも……


「……早すぎだろ」


「え?」

「いや……」


思わず零れた心の声に、言葉を濁す。


「まぁ、良かったじゃん」

「あぁ。サンキュー」

ニコッと笑って、軽く礼を言う圭太。

“良かった”なんて口では言いながら、心の中ではイライラしていた。


圭太のことを勧めたのは、俺だけど。
逆上した大西も、圭太と付き合うとかって言っていたけど。

昨日の今日でとか……早すぎ。

今まで散々付きまとってきたのは、一体何だったのか。

あんなに泣いてたくせに、しょせん簡単に心変わり出来る程度の気持ちでしかなかったのか。

さっき見た大西の赤らんだ顔が、頭の中に浮かんで消えなくて……。


「何、怖い顔してんの?」

「は?」

「眉間にシワ、すっげー寄ってるけど」

圭太に指摘されて、慌てて顔を逸らす。

すると、何がおかしいのか、圭太はクスッと小さく苦笑して。