こっちを向いて、恋をして。



夢は、そこで終了。

ケータイのアラームが鳴ったわけでも、家族に起こされたわけでもないけど、自然と目が覚めてしまった。

そして、ぼんやりとする頭の中。

急に流れ込んでくるように思い出したのは、昨日のこと。


……そっか。俺、大西に嫌われたかもしれないんだっけ。

目を開けると朝の光がまぶしくて、片腕を瞼の上に乗っけた。

すると、何となく浮かんできたのは、あいつの泣き顔。

でも、上手く思い出せない。
今さっき見たばかりの、夢の笑顔が邪魔をする。


あんな風に泣かせておいて、“嫌われたかもしれない”とか、おかしいけど……

正直、またすぐ笑いかけてくるだろって、思っていた。

「悪かった」って、俺さえ謝ることが出来れば……とかって、思ってしまっていた。


だけど、いつも通り向かった学校。

状況は俺が思っていたよりずっと早く、変わってしまっていた。